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the HIATUS|5th album 「Hands Of Gravity」 によせて #2

the HIATUS|5th album 「Hands Of Gravity」 によせて #2
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前回は、ROCKIN’ON JAPAN 8月号のインタビューに関してと、4th album「Keeper Of The Flame」について書きました。

the HIATUS|5th album 「Hands Of Gravity」 によせて #1
the HIATUS|5th album 「Hands Of Gravity」 によせて #1the HIATUSの新譜「Hands Of Gravity」と、先月末に発売されたROCKIN'ON JAPAN 8月号、細美武士のイ...

やっと、やっと本題の5th album「Hands Of Gravity」についてです!
今回も長くなりそうだし時間もかかりそうですが、なんとか言葉にしたい。。。

5th album「Hands Of Gravity」

発売が発表されてから、本当に待ち遠しくて毎日ワクワクしっぱなしだった。
(注:すでにHedgehog Diariesでは2曲オンエアされていたが、ネット配信でしか聞けない私は、未だ1曲も聴けていなかった状態)

アルバム発売前日に、YouTubeで収録曲:BonefireのMVが公開され、聴いた。そしてまたしても、the HIATUSという渦に引き込まれる感覚を味わった(詳細は後述)。

帰宅後、すぐさまコンポにCDを放り込み、the HIATUSの新しい世界に浸った。幸せな時間。

the HIATUS-5th album「Hands Of Gravity」

ということで、僭越ながら私なりの感想を述べてゆきます。

ちなみに、当方は音楽的知識は皆無ですので、専門用語を用いての説明はできないことをご了承ください。また、用語に関しては背伸びせず、出来る限り理解しているものだけを使用するようにしていますが、もしも間違った使い方をしているのであれば、ご指摘ください。

収録曲

01. Geranium
02. Clone
03. Drifting Story
04. Bonfire
05. Let Me Fall
06. Radio
07. Catch You Later
08. Secret
09. Tree Rings
10. Sunburn

感想

まずひとこと。

このアルバムは格好いい。最高に格好いい。
また新しいthe HIATUSとしての顔を見せてくれた、素晴らしいアルバムです。

まず感じたのは、前作「Keeper Of The Flame」比でシンプルな仕上がりだな、と。

前作は、隙間なく何かしらの音が詰められていた感覚。
(無知すぎてそれが何と言えないのが悲しい。)

そして「Drifting Story」「Catch You Later」「Sunburn」などは、いかにも細美武士の王道であるし、それらはまるでMONOEYESの楽曲のような疾走感を携えている。

とはいえ、一筋縄ではいかないthe HIATUSのエッセンスが加えられていて、しっかりエイタス色に染まっているけれど。

イメージ

前作は、冬のしんと静まり返った痛いほど寒い真夜中に、暖炉の炎をじーっと眺めているような感覚。
アルバム全体が完成されたひとつの世界、一つの物語であったため、いい意味での閉塞感があったし、アルバムの中だけですべてが完結していた。そして根底にはピンと張り詰めた緊張感があった。

ところが今作は、その緊張感がぐっと和らいだ気がする。
バンドの音が生き生きと響き渡って、「生」の息吹を感じる。外へ外へと開いていくかのような音。

これはやはり、フロントマン細美武士の心境の影響が大きいのではないだろうか。

前回のエントリーでも触れたように、彼はMONOEYESとして活動することで「やんちゃ坊主」を開放できたため、自由な気持ちでアルバム制作に取り組んだという。

耳を奪われるプレイ

今回このように自分の「音楽を聴いた感覚」を文字に起こすにあたり、表現するための言葉をイメージしながら何度も何度もこのアルバムを聴いているが、聴けば聴くほど、各プレイヤーの技術の高さとメロディの素晴らしさに閉口するばかり。

今作で最も目を引く(実際は耳を引く)のは、伊澤一葉のピアノ!

縦横無尽で、アグレッシブで、美しい。本当に。それを一番に感じたのは、やはりこの曲だった。

アルバム発売日前日に公開された「Bonfire」のMV。

もうイントロでピアノにやられてしまう。
そして伊澤一葉のピアノに聞き惚れた後、柏倉隆史のドラミングに打ちのめされる。

the HIATUSの曲の特徴の一つはリズムだと思うのだけれど、そのリズムはこの柏倉隆史あってのものだと感じる。彼の多彩なプレイが、the HIATUSの軸を支えている。
個人的に、この曲はこのアルバムで一番のお気に入り曲。

※細美武士インタビューによると、この曲は、キーボードの伊澤一葉、ドラムの柏倉隆史による作曲であるとのこと。深く納得。

明言された作曲者

ここでROCKIN’ON JAPANの細美武士インタビューで明言された、各曲の作曲者について言及していこうと思う。
このアルバムの作曲(ネタだし)は主に、細美・伊澤・柏倉の3名によると明かされている。

まず、こちら。

Tree Rings

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the HIATUS|ロック|¥250

provided courtesy of iTunes

Bonfireと同様、伊澤一葉と柏倉隆史によるもの。
どちらの曲もやはりピアノが際立っている。

そしてこちら。

Radio

Radio

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provided courtesy of iTunes

細美武士によるもの。細美本人がが鍵盤(おそらくキーボードの意と推測)を弾きながらつくったという。シンプルでありながら美しく、心を打つ曲だ。

そしてこちらの2曲。

Drifting Story

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Catch You Later

Catch You Later

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両曲ともに、細美武士作曲とのこと。ファンであれば言われなくともわかる。

「Catch You Later」に至っては、伊澤一葉と柏倉隆史の「MONOEYESみたいな曲を、ハイエイタスでもやってみたい」というリクエストで出された曲だという。

インタビューではその経緯も語られているのだが、それがとても可愛らしいので引用。

(TOSHI-LOWから「細美がMONOEYESでの活動を始めてジェラシーがないのか?」という質問を受けた伊澤・柏倉の反応の話)

そしらた一葉と隆史が『いや、そりゃめちゃめちゃあるよ』て言ってて。で、MONOEYESのライヴで俺がわ~ってなってるの観て『なんだよ、あっちのほうが楽しそうじゃんって思う時もあるし』みたいな(略)。そん時にふたりに『いや、意外とMONOEYESみたいな曲をハイエイタスでもやってみたい』って言われて(略)出したのがその曲。

― ROCKIN’ON JAPAN 8月号より ―

なんとも可愛らしい。「MONOEYESの時の細美クンはやんちゃ坊主なんだから、仕方ないよ」と伝えてあげたい。

それはさて置き、はたしてこのジェラシーは人としてなのか、音楽を生業とするものとしてなのか。どちらにしても、そんな刺激がこのような良曲を生み出す原動力になるのであれば、うれしい限り。

細美武士の歌声とメロディ

これについては、アルバムとしての感想ではないのだけれど。

前述したように、今回このように自分の「音楽を聴いた感覚」を文字に起こすにあたり、表現するための言葉をイメージしながら何度も何度もこのアルバムを聴いている。

実はこんな聴き方をしたのが自分史上初めてだったのだけれど、そうしているうちに、「細美武士の歌声」と、「彼の作るメロディ」を聴いたときに湧き上がる自分の感情を表現できる気がしたので、この機会に書き留めておこうと思う。

細美武士の歌声、そしてメロディを聴いていると、たとえどれだけ荒々しい歌であったとしても、どうしても沸き起こってしまう感情がある。

それは、切なさとか、懐かしさとか、もどかしさとか、そんなようなもの。
いわば、センチメンタルな何かを刺激されるのだ。

言葉で言い表すのはとても難しいので、似たような感覚を呼び起こすものを考えてみた。

これだ。

少年時代

少年時代

井上陽水|J-Pop|¥250

provided courtesy of iTunes

笑わないでほしい。私は真剣だ。

この歌を聴いたときに湧き上がる感情の切れ端と、前述の感情が何となく似ている。
何かが終わっていく予感と、それを名残惜しく感じる気持ち。その切れ端が、細美武士の歌声を聴くと湧き上がる。

エルレのころから変わらず、彼の歌声は私のセンチメンタルな部分を刺激し続けている。

さいごに

なんだかまとめようにも、全くまとまらなかったし、何が言いたいのか支離滅裂になってしまったような気がします。

でも今回、この大好きなアルバム「Hands Of Gravity」について、どうしても言葉にしたかった。なので、背伸びせず私らしく書けたことを、よしとしようと思います。

なにはともあれ、このアルバムは最高です!
聴けば聴くほど染みる。

1週間後にはZeppNAGOYAでのライブ!それまでますます聴き続けたいと思います。
ライブについてはまたレポしますので、もしよろしければ見にきてください^^